新入社員とのコミュニケーションについて知っておきたい3つのコツ

企業が経営を維持するためには安定した資金と同じくらい優秀な人材が必要です。社員一人ひとりが効率的に仕事に取り組み、高いパフォーマンスを発揮できれば、企業の発展につながるためです。
そのためには、新入社員を指導し、成長させられる上司の存在が必要不可欠といえるでしょう。また、新入社員が仕事をスムーズに進めるには、上司との良好なコミュニケーションが重要です。
本記事では、上司が知っておきたい新入社員へのコミュニケーションについて解説します。新入社員とのコミュニケーションに悩んでいる人は、参考にしてみてください。
上司が新入社員とのコミュニケーションに悩む原因

新入社員は、企業が歓迎したい存在です。
ただし、上司は新入社員の性格や与えられた仕事への適応などに苦労したり、新入社員の考え方などさまざまなことが理解できない場合もめずらしくありません。
新入社員の価値観を理解するためにも、上司は新入社員と触れ合う機会を持つことが大切です。しかし、新入社員とのコミュニケーションに悩む上司は多いとされています。
上司が新入社員とのコミュニケーションで悩む原因には、以下のようなものが挙げられます。
しっかりと会話をする時間を持つことが難しい
企業で働く社員は、それぞれ責任ある仕事を任されています。特に、上司は自分の仕事で手いっぱいな場合が多いものです。
そのため、自分の仕事をこなしながら新入社員への指導をする時間を取るのが難しいケースが少なくありません。
仕事内容を理解してくれない
上司が仕事の内容ややり方を教えたつもりでも、なかなか理解が進まない新入社員もいます。
たとえば、何度も間違ったり、業務の方向性がずれていたりする場合もあるでしょう。
報連相がたりない
取り組んでいる仕事の途中経過を報告しない、わからない場合でも尋ねようとしない新入社員に頭を悩ませる上司も多いです。
ジェネレーションギャップ(世代間のさまざまな隔たり)が不安
上司と新入社員は年齢が離れている場合が多いため、上司として当たり前だと思っている考えや習慣が、新入社員と異なっていることがあります。
上司がジェネレーションギャップを意識せずに新入社員と接していると、仕事が思った以上に進まずに、不安が生じやすいケースが少なくありません。
自分の言ったことがハラスメントと思われないか心配
ハラスメントは、いやがらせのことを指します。また、受けた相手側が嫌だと感じれば、「ハラスメント」になってしまうのも事実です。
そのため、上司としてはただの会話や世間話で言ったことが重要な問題になり得ることもあります。
ハラスメントは受け取る側の個人差が大きいため、上司は新入社員に対して接し方に戸惑いやすい場合もあるでしょう。
新入社員も上司とのコミュニケーションの悩みが多い

コミュニケーションに関する問題は、さまざまなバックグラウンドを持つ社員が集まる企業の中では生じやすいものです。
しかし、上司はもちろんのこと、企業にまだ慣れていない新入社員側もコミュニケーションでの悩みを多く抱えているケースがあります。
上司に話しかけるのに勇気がいる
新入社員は、どうしても上司に気を使う場合が多いものです。
たとえば、上司から「いつでも質問をしてきていいよ」と言われていても、声をかけづらいことが多いです。
上司が忙しそうにしていたり、部署内にいる時間が短かったりすると、新入社員は話しかける勇気がいりますし、ベストなタイミングをなかなかつかみづらいでしょう。
どのように仕事を進めていいのかわからない
新入社員は、人生初めての企業への就職というケースも少なくありません。上司から仕事の進め方について教えてもらっても、実際に行ってみると思うように進まない場合もあります。
そのようなときに、どうすればいいのか混乱し、自分が何をすべきかわからなくなることもめずらしくありません。
プライベートなことを聞かれたくない
昭和の時代の新入社員は仕事とプライベートの境目があいまいな部分もあり、仕事とプライベートを切り分けにくい場合もあったとされています。
しかし、現代の令和の時代は「ワークライフバランス」の考え方も浸透し、仕事とプライベートをバランスよく充実させたいと感じている新入社員も少なくありません。
そのため、上司が新入社員のプライベートに立ち入りすぎることが悩みの種になることもあります。
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知っておきたい新入社員へのコミュニケーションのコツ3選

上司は、何かと新入社員へのコミュニケーションで葛藤することがあるものです。
しかし、いくつかのコツを覚えておけば、スムーズなコミュニケーションを進めることが可能になります。
コツ①上司から歩み寄る姿勢を見せる
上司は新入社員のほうから質問してきたり、相談してきたりすべきだという考え方に執着するのをやめる必要があります。
上司はいつでも立場が上で、新入社員は立場が下という観念を持たずに、個人対個人の関係であることを心がけましょう。
仕事についての声がけはもちろん、上司から積極的にあいさつをしたり、ちょっとした会話などをしたりしながら新入社員に歩み寄り、話しやすい空間をつくる努力をすることが大切です。
コツ②仕事の進め方やビジネスマナーを教える
上司は新入社員に対して、次のようなと不満ばかりを持つことを避ける必要があります。
- 仕事ができない
- 報連相が足りない
- 若い世代は気がきかない
上司にとっては当たり前のことでも、新入社員には初めてのことやまったく知らないことはよくあります。
上司は自分の物差しで測らずに、新入社員にわかりやすい言葉を使ったり、ビジネスマナーの基本を教えたりすることが重要でしょう。
コツ③プライベートに立ち入りすぎない
原則的に会社は仕事をする場所であって、新入社員のプライベートを詮索する場所ではありません。
そのため、家族構成や恋人の有無を尋ねる、強制的な飲み会への誘いなどは控えるようにしましょう。
むやみにプライベートに立ち入らない上司であれば、新入社員にハラスメントだと捉えられるケースも少なくなることが予想されます。
研修や外部機関への相談も効果的

上司が新入社員とコミュニケーションを密に取ることができれば、仕事もスムーズに進みやすく、結果的に社員全員のパフォーマンスが上がることが期待できます。しかし、上司が個人的に新入社員に継続的に関わっていくことは、難しい場合も多いでしょう。
このようなときは、定期的に社内や外部機関を活用したコミュニケーションに関する研修を行うのも効果的です。
SUGARでは、企業の社員のコミュニケーションや心身の健康などに関する相談を受け付けています。必要な際は、SUGARにお問い合わせいただければ、それぞれの企業に合わせたプランをご提案します。
まとめ:コミュニケーションは同等の立場を意識することが大切

企業において、上司は役職などがついている場合があるものの、新入社員と同じ「社員」に変わりはありません。
上司は新入社員側から質問されるのを待つばかりではなく、自分から歩み寄ることを意識しましょう。
上司から能動的に動くことで、新入社員の緊張もほぐれ、より良いコミュニケーションにつながると言えます。
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