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カウンセリング・コーチング・ティーチング・コンサルティングの違い

カウンセリング、コーチング、ティーチング、コンサルティングの違い

「キャリアコンサルタント」「心理カウンセラー」「コーチ」など、人の悩みや問題解決をサポートする専門家は多種多様です。相談したいとき様々なサービスがあるため、どれを選べばよいか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

悩みや問題解決をサポートする方法として、

  • カウンセリング
  • コーチング
  • ティーチング
  • コンサルティング


の4つが代表的です。この記事では、どの相談サービスが適切か分からない人のために、4つの違いを解説します。サービス選びに役立つように説明していますので、ぜひ参考にして下さい。

悩みや問題解決をサポートする4つの方法

悩みや問題解決をサポートする4つの方法

では、4つの相談サービスにはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴について解説します。

カウンセリング:癒しと回復を目指す

カウンセリングは、専門知識を持ったカウンセラーが行う対話をベースとしたメンタルサポートおよび相談を指します。精神的に落ち込んだ状態から健康な状態へ戻すことが主な目的です。

健康な状態に回復させるために、カウンセラーは相談者の話を否定することなく傾聴します。傾聴により、相談者は「これでいいんだ」と自分を肯定された気持ちになり、癒され回復していくのです。癒しと回復を目指すのがカウンセリングの大きな特徴だといえるでしょう。

コーチング:意識や行動変容を促す

コーチングは、相談者の目標に向けた意識や行動変容を促すことが主な目的です。「答えは相談者が持っている」という考えのもと、コーチが質問と承認を繰り返し、相談者の意識を引き出すように関わります。

例えば「転職したいが踏み出せない」という悩みに対して、

  • 転職によって何を得たいのか(目標設定)
  • 目標と現状はどれだけギャップがあるか(現状分析)
  • 得るために何をするべきか、生かせる自分の強みは何か(行動設定)

といった点を質問により引き出していきます。コーチから答えが与えられるわけではなく、自分で考えて答えを出すので、考える力が養われることがコーチングの大きなメリットです。

ティーチング:解決に必要な知識を教える

ティーチングは、学校の授業や社内研修が代表例であり、知識を持たない学習者に対して、指導者が教授することです。問題に対して解決方法をダイレクトに伝えるため、緊急性の高い問題に対しては有効な方法だといえます。

一方で、学習者は受身的になりがちで、主体的に問題を考える力が育まれないことがデメリットです。知識を教えられても、それをどのように活用すればいいか分からないことも起こりやすく、問題の性質に合わせて使い分ける必要があります。

コンサルティング:解決に最適な方法を提案する

コンサルティングは、専門家が有する知識と経験をもとに、相談者の問題解決策を提案し、共に実行していくことを指します。ティーチングは指導者と学習者という上下関係が決まっているのに対し、コンサルティングは対等な関係で問題解決に当たるという特徴があります。

4つの方法の違いとは?

4つの方法の違いとは?

カウンセリング、コーチング、ティーチング、コンサルティングと4つのサポート方法について説明しましたが、どのような違いがあるのでしょうか。「時間」「目的」「マインド」という3つの視点からそれぞれの違いについて解説します。

時間:すぐに解決vsじっくり取り組む

時間:すぐに解決vsじっくり取り組む

1点目の違いとして、プロセスにかかる時間の違いがあります。ティーチングやコンサルティングは、問題解決方法をダイレクトに提示するため、早期の解決が可能です。「商品の発注方法が分からない」「向いている仕事を知りたい」など、知識や技術を扱うような具体的な悩みや問題に適しています。

一方で、カウンセリングやコンサルティングはメンタルを扱うため、時間がかかります。適しているのは、「キャリアプラン」「死別との向き合い方」など、明確な答えがない悩みをじっくりと考えていく場合です。

目的:問題解決vs目標達成

目的:問題解決vs目標達成

カウンセリングとコーチングには目的の違いがあります。カウンセリングは不安や辛さといったマイナスの状態を扱うため、問題解決が主な目的だといえます。一方、コーチングは目標達成を目的として、理想や夢といったポジティブな状態を目指します。

目標を達成していく場合には、現状を変化させていくことが必要です。現状に満足している場合や、目標を考えるエネルギーが低下している場合は、コーチングは適さないかもしれません。

ティーチングやコンサルティングは、どちらの目的にも活用できます。ティーチングは先生と生徒のような上下関係、コンサルティングは協力関係のもとで取り組むという違いがあるといえるでしょう。

マインド:主体的vs受身的

マインド:主体的vs受身的

相談者のマインドにも違いがあります。コーチングは意識を引き出すことを目指すため、主体的に考える姿勢が求められます。カウンセリングも、自由な対話の中からカウンセラーと解決方法を探って行くため、ある程度の主体性が必要でしょう。

一方、ティーチングは決められた知識や技術を教えるため、受身的な姿勢になりやすいといえます。コンサルティングは、アドバイスを元に協力関係の中で解決を目指すので、完全に受身とは言えず、中間に位置するでしょう。

主体性が求められる領域では、考える力は付きますが、効果が得られるかは自分次第というデメリットがあります。受身的なサービスは、一定の知識や技術は得られる反面、応用が利きにくいといえます。

まとめ:サポートの特徴を理解して適切なサービスを選びましょう

まとめ:サポートの特徴を理解して適切なサービスを選びましょう

問題や悩み解決のための相談サービスは、プロセスにかかる時間や目的、マインドによってアプローチ方法が異なります。今回解説した4つのサービスには、それぞれに適した悩みがあるため、特徴を理解して、適切なサービスを選択することが大切です。

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