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耳が聞こえないのはストレスが原因?一時的な難聴の症状と対策を紹介

耳が聞こえないのはストレスが原因?一時的な難聴の症状と対策を紹介

突然耳が聞こえづらくなる難聴の症状には、ストレスが関係していることがあります。仕事においては、コミュニケーションがうまく取れずに支障をきたすケースがあるでしょう。

また、難聴は放置しておくと、聴力の回復が遅れたり、症状が慢性化したりする場合もあります。難聴の社員がいたら、休養や早期治療を促す対応が求められるでしょう。そのためには、ストレスで起こる難聴について正しく理解し、必要な配慮を行うことが重要です。

本記事では、ストレスから難聴になってしまった社員に対して、どのように対処すればよいかを解説します。ストレスが原因で起こる難聴に関して、主な4つの疾患についても正しく理解できるような内容となっています。社員の健康管理に関する対応策として、活用してみてください。

ストレスで急に耳が聞こえなくなる4つの病気とは?

ストレスで急に耳が聞こえなくなる4つの病気とは?

突然耳が聞こえなくなる疾患は、はっきりとした原因が不明であることが多いとされます。その中でも、ストレスが関与している可能性のある主な疾患として、以下の4つが挙げられます。

  • 突発性難聴
  • 急性低音障害型感音難聴
  • メニエール病
  • 心因性難聴

1.突発性難聴

突発的に耳が聞こえなくなる症状を特徴とする疾患です。左右どちらかの耳が聞こえなくなるケースが多く、両耳が聞こえなくなるのはまれです。軽度の症状では、耳鳴りや耳の閉塞感として体験されることもあります。

具体的には、純音聴力検査で「隣り合う3周波数で、各30dB以上の難聴が72時間以内に生じた」ことが基準の一つです。発症の傾向として、60代ごろの高年齢での発症が多く、男性がやや多いですが性差はほとんどありません。

突発性難聴の原因は特定されていませんが、聴覚に関連する内耳の血流障害や、ウイルス感染によるものと考えられています。ストレスが原因で交感神経が優位となると、血管が収縮して血流障害が生じたり、抵抗力が落ちて感染を起こしたりする可能性があります。

治療については、発症後7日以内の治療が効果的であり、難聴が慢性化すると聴力の回復が難しくなることがあります。そのため、早期に気づいて対処することが重要です。

参考:日本聴覚医学会「急性感音難聴診療の手引き2018年版」(PDF)

2.急性低音障害型感音難聴

低い音域に限定された難聴がみられ、「低い耳鳴りがする」「男性の低い声が聞き取りづらい」といった症状が特徴的です。男性に比べて女性が2~3倍と多く、30代にみられやすい傾向があります。

急性低音障害型感音難聴は、以下のような所見が診断基準の一つとして用いられます。

  • 低音域(0.125kHz、0.25kHz、0.5kHz)の聴力レベルの合計が70dB以上
  • 高音域(2kHz、4kHz、8kHz)の聴力レベルの合計が60dB以下

原因として、内耳に水がたまる「内リンパ水腫」が関係している可能性が指摘されています。発症前には、上気道炎やストレス、過労、睡眠不足などがみられることが多く、身体面や精神面の負担と関連しているといえるでしょう。

急性低音障害型感音難聴は、適切に治療すれば、約7割が治癒するとされています。ただ、再発が多く、症状を繰り返さないための対処が重要です。

参考:日本耳鼻咽喉科学会会報2017 年 120 巻 11 号「急性低音障害型感音難聴の診断と治療」(PDF)

3.メニエール病

耳の症状に加えて、めまい発作が繰り返される場合は、メニエール病の可能性があります。精神面、身体面での過労、睡眠不足が引き金になることが多く、ストレスが関与していると考えられています。女性によくみられる疾患で、難聴の発生当初は左右どちらかに限定される症状が特徴です。

めまい発作を繰り返すことが特徴で、1年に数回から数週間に数回程度まで、頻度には個人差があります。めまい発作が落ち着いている間にも、ふらつきや聞こえにくさが残るケースが多いでしょう。

発症初期は聴力が回復しやすい傾向にありますが、時間が経つと悪化し、聴力が戻らなくなる可能性が高まります。とくに、めまい発作を繰り返すと、両耳の難聴に悪化するケースもあります。めまい発作を繰り返さないよう、早期の治療が重要です。

参考:日本めまい平衡医学会「メニエール病・遅発性リンパ水腫診療ガイドライン2020年版」

4.心因性難聴

耳が聞こえなくなるものの、聴覚の機能には異常がみられない状態です。何らかの葛藤やストレスが、聴覚症状に置き換えられて生じていると考えられ、精神医学的には転換性障害に分類されます。女性に多く、20代の若い世代にみられることが特徴です。

参考:日本耳鼻咽喉科学会会報2019 年 122 巻 1 号「心因性難聴と詐聴の取り扱い」(PDF)

会社として社員の難聴に対応するための3つのポイント

会社として社員の難聴に対応するための3つのポイント

急に難聴の症状に苦しむ社員に対して、会社としてどのように対応すればよいのでしょうか。対応の際に大切な3つのポイントについて、解説します。

ポイント①:早期の治療をすすめる

症状に気づいたら耳鼻咽喉科への受診と休養をすすめることが重要です。

突発性難聴では、発症後7日以内に適切な治療を受けることで40%は完治、50%に何らかの改善がみられます。しかし、治療開始が遅れるほど完治が難しくなる傾向があります。メニエール病も、めまいを繰り返すと聴力の回復が難しくなるため、早期の治療開始が重要です。

参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)「突発性難聴について」

ポイント②:コミュニケーション手段に配慮する

聞こえにくさにより、周囲とのコミュニケーションが難しくなる場合があります。以下のように、座席位置や伝達方法についての配慮を行うとよいでしょう。

【座席位置の配慮】

  • 雑音が少ない座席位置に移す
  • 会議前に休息を取る時間をつくる
  • 会議では、聴力が保たれている方の耳で聞き取れる位置を確保する

【伝達方法の配慮】

  • メールやチャットなどの文字のやり取りを主体にする
  • 大切な事項は、口頭ではなく文書で伝える
  • 雑音があると電話対応が難しいことを周囲に伝えておく
  • 「低い音は聞き取りにくい」など、伝わりにくい音があることを説明しておく

ポイント③:事故の危険性を考慮する

難聴に伴うめまいがある場合、事故の危険性がないかを見極める対応が必要です。とくに、メニエール病はめまいを繰り返す恐れがあるので注意しましょう。事故の危険性を考慮すべき業務は、高所での作業や運転、重いものを運ぶ作業です。

危険を伴う作業に従事する社員に、耳の症状がみられたときには、めまいが伴っていないかをチェックする必要があります。めまいが頻発するようであれば、配置転換を考慮することも一つの対応策です。

まとめ:耳が聞こえなくなったら早めの対処が重要

まとめ:耳が聞こえなくなったら早めの対処が重要

ストレスから突然耳が聞こえなくなる症状は、治療が遅れると聴力が戻らなくなる可能性があり、早期の対処が重要です。しかし、「聞こえづらい」「耳鳴りがする」などの軽度の症状がみられるだけのケースもあり、見過ごしてしまうかもしれません。

社員の異変に気づいたときに受診の必要性を説明できるよう、本記事で紹介した内容をぜひ活用してみてください。

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