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イライラするのはストレスが原因?止まらないイライラの対処法とは?

イライラするのはストレスが原因?止まらないイライラの対処法とは?

「イライラ」は、日常生活や仕事のストレスとは切っても切り離せない感情です。「カッとなってひどいことを言ってしまった…」「何度も思い出して腹が立つ…」など、イライラに悩まされることは多いでしょう。

イライラする感情に飲み込まれて行動してしまうと、周囲の人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。イライラする原因を認識し、適切な形で表現することが大切です。

本記事では、イライラするときの9つの対処方法を解説します。イライラが止められず困っているという人はぜひ参考にしてみてください。

イライラしてしまう原因とは?

イライラしてしまう原因とは?

イライラの原因には個人差がありますが、「○○するべきだ」という価値観から生まれた不満が原因であることが多いでしょう。「普通は○○するべきだ」という個人の価値観に沿わない状況や他人の言動を見るとイライラする傾向があります。

たとえば、「仕事が忙しくてイライラする」という気持ちの背景を考えてみましょう。「忙しい人を見たら普通は手伝うべきだ。なのに手伝わないなんて非常識だ」という気持ちがあるかもしれません。普通は手伝うべきなのに手伝ってくれない状況にイライラしてしまうのです。

このように、イライラの根本にある感情や価値観を理解できると、少し気持ちが軽くなるのではないでしょうか。

しかし、原因がわかったとしても止められないイライラが続く場合は、何らかの精神疾患が影響している可能性があります。止まらないイライラの原因となる病気については、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:「些細なことでイライラする…イライラしすぎる原因と関連する病気は?」

イライラするときの9つの対処法とは?

イライラするときの9つの対処法とは?

イライラしてしまったときには、どのように対処すればよいのでしょうか。イライラを止める方法は多岐にわたります。瞬間的な怒りを鎮める短期的な対処法から、イライラしにくくする習慣づくりまでさまざまです。

本記事では、瞬間的な怒りへの対処とイライラの発散方法、イライラしにくい習慣づくりの3つの点から9つの対処法を紹介します。

1.瞬間的なイライラを抑える3つの方法

イライラに対処するための第一歩は、瞬間的なイライラを抑えることです。ついカッとなって必要のないことを言ってしまう前に、クールダウンするための方法を3つお伝えします。

抑え方①:6秒ルール

怒りが生まれてからピークに達するのに6秒かかるとされています。そのため、ゆっくりと6秒数えて落ち着くのを待つとよいでしょう。

しかし、6秒間のうちに新たな怒りがわいてくることがあります。「どうしてこんな目に遭うんだろう」と考えたり、「前にも同じようなことを言われた」と思い出したりするかもしれません。イライラを抱えながら6秒間待つというのは意外と難しいものです。

6秒間待つ間は、深呼吸をしたり、頭の中で自分を励ます言葉をかけたりするなど、イライラをやり過ごすことが大切です。

抑え方②:その場から離れる

イライラを感じた場から離れてしまうという方法も、瞬間的な怒りを鎮めるためには有効です。その場にとどまっていると、イライラを引き起こす刺激が目に入り、さらにイライラしてしまうことがあります。

できるだけ一人でいられる刺激の少ない場所に行き、しばらくじっとしたり散歩したりするとよいでしょう。職場であれば、会社の外を散歩したり、トイレの個室にこもったりする方法がおすすめです。

抑え方③:目の前にあるものに意識を向ける

イライラが頂点に達しているとき、怒りの感情やそれに伴う考えなど、自分の内面に注意が向きがちになります。それ以上イライラが強くならないよう、目の前にあるものに注意を向けることで、自分以外に意識を移すことが効果的です。

たとえば、電車でイライラしてきたら風景に注目するとよいでしょう。窓から見える木はどんな形をしているか、どんな建物があるかなど注意深く観察します。職場でイライラしてきたら、デスクにあるペンの形を初めて見たときのように眺めてみましょう。

2.イライラを発散して和らげる2つの方法

瞬間的な怒りを抑えられても、不満は残ってしまい、いずれは爆発する可能性があります。我慢したイライラを発散して和らげることも大切です。イライラの発散方法を2つ紹介します。

発散①:リズム運動

イライラの発散にはサイクリングのようなリズム運動が効果的であるとされています。

リズム運動は、感情にかかわる神経伝達物質であるセロトニンの働きを活性化させるのに効果的です。セロトニンは、ストレスを感じたときに活性化されるノルアドレナリンの働きを抑え、精神を安定させます。

リズム運動を習慣化することで、感情のバランスがとれてイライラしにくくなると考えられます。

参考:Health and Behavior Sciences 2005年3巻2号「セロトニン欠乏脳―キレる脳・鬱の脳を鍛え直す―」(PDF)

参考:厚生労働省「セロトニン│e-ヘルスネット」

発散②:リラクゼーション

怒りを和らげる方法として、身体の緊張を和らげるリラクゼーションが効果的です。一人で取り組める方法としては、呼吸法や筋弛緩(しかん)法があります。

呼吸法は、深呼吸を意識するリラクゼーションです。長く息を吐くことを意識して呼吸を行うと、気持ちが落ち着きやすいでしょう。

筋弛緩法は、手や足などの身体の各部に力を入れて抜くということを繰り返すものです。身体と精神は連動しているため、身体が緩むと精神的にもリラックスするという原理を使った方法です。

呼吸法や筋弛緩法を取り入れて、たまった怒りを浄化する時間をとるとよいでしょう。

3.イライラしにくくなる4つの習慣

瞬間的な怒りを抑えたり、蓄積したイライラを解消する方法は、イライラの症状自体にアプローチするものです。症状自体へのアプローチだけでなく、イライラしにくくなる「体質改善」も大切です。

以降でイライラしにくくなる4つの習慣について解説します。

習慣①:イライラを点数化する

どの程度イライラしたのかを点数化すると、イライラを客観的に捉えることに役立ちます。客観的に捉えられると、イライラから距離を取って冷静に分析できるでしょう。

点数の付け方は、どのような方法でもかまいません。よく用いられるのは、「100点満点中80点」というように100点中何点かで表す方法です。その他にも、温度計で示すと何度くらいか、信号機の色に例えて赤・黄・青のどの色かなど視覚的に表現することもあります。

さらに、点数を記録しておくと、自分がどの状況で点数が高くなりやすいか、刺激となる原因は何かを分析しやすいでしょう。

習慣②:本当の気持ちを分析し、表現する

イライラや怒りは二次感情であり、背景には本当の気持ちである一次感情が存在しているとされています。一次感情とは、イライラの背景にある満たされない気持ちのことです。不安や嫉妬、相手への期待などがイライラを引き起こす傾向にあります。

たとえば、「気が利かない」というイライラは、「頼んでなくても気を回してほしい」という相手への期待があるのかもしれません。しかし、期待は言葉で表現しないと伝わりにくいものです。イライラしても「機嫌が悪そう」と思われるだけで、本当の気持ちは伝わらないでしょう。

そのため、イライラの背景にある一次感情に気づき、適切な形で表現していくことが大切です。一次感情を表現する際には、自分の気持ちと相手の立場の両方に配慮したアサーションを意識して伝えるとよいでしょう。アサーションについては、以下の記事もご覧ください。

関連記事:「アサーションを職場に取り入れるには?実践方法やメリットについて解説」

習慣③:マインドフルネス瞑想(めいそう)に取り組む

マインドフルネスとは、「今ここでの経験に意識的に注意を向けること」を指す言葉です。ネガティブなことを考えているときの多くは、過去や未来に意識が向きがちです。瞑想を中心としたワークを行いながら、「今ここで起きていること」に意識を向けることを目指します。

マインドフルネスは、ネガティブな思考を繰り返し考えてしまう「反すう」を改善する効果があることが示されています。そして、イライラした出来事をいつまでも考えてしまう「怒りの反すう」にも効果的です。

具体的には、以下のような瞑想方法があります。いずれも、何かに意識を集中し、浮かんできたものに注意が逸れたら、ゆっくりと元の対象に戻すことを繰り返すことが特徴です。

  • 呼吸瞑想:息を吸って吐くときの感覚に注目する
  • 食べる瞑想:食感、味、匂いに意識を向ける
  • イメージを用いた瞑想:考えが川を流れていくイメージを浮かべる

参考:心理学研究2013年第84巻第2号「マインドフルネス瞑想の怒り低減効果に関する実験的検討」(PDF)

習慣④:質のよい睡眠を心がける

睡眠不足に陥ると、自律神経のバランスが乱れて交感神経優位となり、イライラしやすくなります。質のよい睡眠がとれるよう、以下のことを心がけるとよいでしょう。

  • 起床後に日光を浴びる
  • なるべく朝食をとる
  • 就寝前のアルコールや喫煙を避ける
  • 就寝の1~2時間ほど前にぬるめのお湯につかる

まとめ:イライラは心のSOSかもしれません

まとめ:イライラは心のSOSかもしれません

瞬間的にカッとなってしまうことを抑えつつ、運動やリラクゼーションを通して適度に発散することが、イライラの軽減に有効です。さらに、イライラを振り返り、分析する習慣を身につけることもイライラしにくくなるために重要だといえるでしょう。

イライラや怒りは、危険を知らせてくれる必要不可欠な感情です。そのため、無理にイライラを消そうとする必要はありません。「イライラするのは、心がSOSを出しているのかも」と捉え、イライラとうまく付き合えるようにしていきましょう。

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