声が出ないのはストレス?仕事に支障をきたす主な3つの病気を解説

声が出ないのはストレス?仕事に支障をきたす主な3つの病気を解説

「かすれ声しか出ない」「緊張して言葉に詰まってしまう」など、声に関する症状がストレスから生じることがあります。声が出なくなると、業務上で必要なコミュニケーションが取れなくなり、仕事に支障をきたしかねません。

声が出ない原因となるストレスを取り除き、スムーズなやり取りができるよう、職場環境に配慮する必要があるでしょう。

本記事では、ストレスから生じる声が出ない症状について、原因となる3つの病気や職場での対処ポイントを解説します。ストレス要因だけではなく、身体の異常によって生じる病気についても紹介します。

ストレス症状の一つである失声に関して理解を深め、正しいメンタルヘルス対策を実施しましょう。

声が出ないのはストレス?仕事に支障をきたす主な3つの病気を解説

「かすれ声しか出ない」「緊張して言葉に詰まってしまう」など、声に関する症状がストレスから生じることがあります。声が出なくなると、業務上で必要なコミュニケーションが取れなくなり、仕事に支障をきたしかねません。

声が出ない原因となるストレスを取り除き、スムーズなやり取りができるよう、職場環境に配慮する必要があるでしょう。

本記事では、ストレスから生じる声が出ない症状について、原因となる3つの病気や職場での対処ポイントを解説します。ストレス要因だけではなく、身体の異常によって生じる病気についても紹介します。

ストレス症状の一つである失声に関して理解を深め、正しいメンタルヘルス対策を実施しましょう。

声が出にくくなる病気とは?

声が出にくくなる病気とは?

声が出にくくなる病気にはどのようなものがあるのでしょうか。ストレスの影響によって声が出づらくなるものや、脳や喉の異常によって生じる声の出にくさがあります。

ストレスが関連する3つの病気

ストレスが原因で声が失われたり、出にくくなったりする病気として、以下の3つの病気が考えられます。

  • 心因性失声症
  • けいれん性発声障害
  • 交不安症

1.心因性失声症

ストレスが影響する発声障害の一つとして、心因性失声症が挙げられます。精神的なストレスが原因となるものですが、何が苦痛なのかわからず、自覚がないまま突然発症することが多いでしょう。

心因性失声症は、声帯は動いているものの、完全に閉じなくなるため、息が漏れてかすれ声になることが特徴です。声を出そうとしても、「スースー」と息が漏れるだけであったり、しわがれた声になったりするといった発声の問題が生じます。

20~30代の若い女性に多く、症状は数週間~数カ月で緩和するケースが一般的です。しかし、ストレスが蓄積すると、再び声が出にくくなるということを繰り返します。声だけではなく、「喉に何かが詰まっている」「手に力が入りにくい」といった症状がみられる場合もあります。

2.けいれん性発声障害

声帯が無意識的に運動し、閉じてしまうために生じる発声の問題をけいれん性発声障害といいます。声の詰まりや途切れ、ふるえが主な症状で、笑い声やささやき声、裏声などが出やすいといった特徴があります。心因性失声症と同様に、20~30代の若い女性に多い症状です。

明確な原因はわかっていませんが、脳や神経系の異常によって生じるジストニアという筋肉の緊張ではないかと考えられています。「会議で発言する」「面識のない人に電話をする」など、緊張する場面で悪化しやすく、ストレスが関連しているといえます。

3.社交不安症

他人から注目されたり、見知らぬ人と接触したりすることに強い恐怖を感じ、対人場面を避けてしまう精神疾患の一つです。不特定多数の人の前で発表したり、雑談や電話対応を第三者にみられたりすることに強い恐怖を抱きます。

社交不安症による声帯の運動機能への直接的な影響はありませんが、緊張や恐怖心から声が出づらくなる場合があるでしょう。特定の対人場面で声の出づらさがみられる場合、社交不安症による症状である可能性があります。

ストレス以外で起こる2つの病気

声が出づらくなるのは、ストレスによるものだけではありません。脳や喉に異常が見られる場合にも生じるため注意が必要です。具体的には、脳内の言語機能の異常である失語症や、声帯ポリープ、咽頭がんなどの喉の病気が挙げられます。

1.失語症

脳の言語中枢が損傷してしまうことで生じる「読む」「話す」「聞く」といった言語機能が失われた状態を失語症といいます。言葉がうまく発音できなかったり、言葉が出てこなかったりして、日常的なやりとりが難しくなる場合があります。

失語症は、脳に障害が生じることによって起こるケースが一般的で、脳梗塞や事故による外傷など、明確な原因があることが多いでしょう。

2.声帯ポリープ、咽頭がんなど喉の病気

のどや声帯に異常が生じることでも、失声症状が起こるケースがあります。たとえば、以下のような異常や疾患が代表的です。

  • 声帯結節:声帯の摩擦が多く、こぶのようなものができる
  • 声帯ポリープ:声帯結節が悪化し出血したり粘膜が腫れたりする
  • 声帯麻痺:声帯を動かせなくなる
  • 咽頭がん:咽頭部に発生するがんで、初期症状として声のかすれや鼻づまりが起こる

仕事のストレスで声が出なくなった場合の対処とは?

仕事のストレスで声が出なくなった場合の対処とは?

ストレスで声が出なくなった社員がいる場合、会社としてどのように対処すればよいのでしょうか。対処に関する3つのポイントを紹介します。

対処①:喉の異常がないか検査をすすめる

声が出なくなったからといって、ストレスが原因だと決めつけないことが大切です。まずは喉や声帯に異常がないかを調べるため、耳鼻咽喉科の受診をすすめるとよいでしょう。

とくに、心因性失声症の場合は、精神的な問題ではなく身体の異常だと認識しているケースが多いといえます。そのため、精神科や心療内科をすすめても受診につながりにくいでしょう。

対処②:ストレス要因を減らす

ストレスから声が出づらくなっている場合、ストレス要因を減らすことが有効です。しかし、何がストレスとなっているかは本人も理解していなかったり、うまく表現できなかったりする可能性があります。そのため、会社側から積極的にストレス要因を特定する働きかけが必要です。

また、社交不安症の場合、人前での発表などの特定場面が大きなストレスとなります。そのため、症状に合わせた業務の割り振りや量の調節が必要です。緊張が強すぎる場合は、精神科受診を並行し、緊張を抑える薬を服用しながら仕事をするというのも一つの方法でしょう。

対処③:無理のない範囲で声を出す

声を出しづらいからといって、全く話さないとさらに声が出しづらくなる可能性があります。社内での会話に限定して、ささやき声やかすれ声など、話しやすい声で話してもらうとよいでしょう。話すことに抵抗がある場合、筆談やチャットツールなどを活用することもおすすめです。

コミュニケーション上の配慮を行うためには、周囲への理解が必要です。心因性失声症は、一過性であること、けいれん性発声障害や社交不安症は、特定の場面で声が出しづらくなることを説明しましょう。

まとめ:声が出ない症状は早めの対処が大切

まとめ:声が出ない症状は早めの対処が大切

声が出づらくなる症状は、主にストレスに対する反応として生じます。対処しないと慢性化してしまい、一時的に症状が落ち着いても再発する可能性があります。また、本人も精神的な問題だと自覚しておらず、根本的な解決が難しいことも多いです。

会社としては、声が出なくなっている原因を早めに認識し、必要な手立てを考えることが重要です。そのためには、コミュニケーション上の配慮や業務の振り分けなど、周囲と一体となって対処していくことが求められるでしょう。

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